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創立5周年記念 第31回 「にっぽん文明研究所」セミナー
“臨死体験”「生と死の際を探る」講演会


お蔭さまで 「にっぽん文明研究所」 は創立五周年を迎えました。平成9年、私共は宗教関係者ら有志と共に半年間の準備期間を置き、研究会の前身「新宗教 教祖研究会」を立ち上げました。発足当初、怪しげなネーミングと周囲から揶揄されつつ試行錯誤を繰り返しながらも、とき時代が求めるさまざまなテーマに合わせ、教団の教祖らの理念・社会的背景の研究発表等に真剣に取り組んできました。

その後、守備範囲を拡げ更に活動を本格化させることで、平成12年秋、改称します。これを契機に研究会のテーマとなる “ 伝統文化と新しい文明を見据える ” 活動は飛躍的に拡大しました。各種講座・ジャンル毎の分科研究会などを開設させ、他団体との行事の共催、合同研究発表など、協調の輪も拡げてきました。なかでも独自の教習法での、教派系神職養成を兼ねた完全少人数制で開講する “こころ精神とかたち作法を学ぶ ”古神道講座は、特にご好評を得、多方面からご支援をして頂いております。また、隔月開催のセミナーでは 日本人の ″「霊性」・「精神性」・「礼節」≠始め、 ″イスラーム考察=刻@教のゆくえ∞代替医療と癒し=国酎雷V礼=轟テ史古伝≠ネど、さまざまなテーマを取り上げてきました。

そして今回、五周年記念として宗教新聞社と共催させて頂きます第31回セミナーでは、『臨死体験』を取り上げました。なぜいま、臨死体験なのか。第29回に開催しました “葬送儀礼”セミナーでは、その後もさまざまな情報とご意見が寄せられ、実に多くの方々が持たれている “「死生観」に就いてのこだわり” を実感しました。生を享けたからには、必ず死が訪れます。誰も逃れることは出来ない。果たして、“死”とは、総てを“無”にすることなのか。人間は、本当に「輪廻」という前・現・来の三世にわたって、死と再生を繰り返すのか。“この世”で上下差別・貧富の差はあっても、“あの世”は公平に与えられるのか・・・。“あの世”とやらは、科学で解明されるようになるのか。それを垣間見ることは出来ないのか・・・。

「死の研究ほど、多くの学問領域にまたがる学際的な学問はないだろう。なぜならば、死の研究は、人間の存在そのものを問う研究であり、臨床医学、心理学、社会学、哲学、宗教学などの幅広い知識が必要だからである。」と、今回の講演会の講師・京大教授:カール・ベッカー氏は、そのように著書 『死の体験 ―臨死現象の探求― 』 で述べています。

更に、「過去20年間に医師と学者によって、何千という臨死体験の事例が収集され、研究が行なわれてきた。したがって、臨死体験が起こりうるという事実を、いかに疑い深い唯物論者でも否定できない状況になってきている。(略) 確かに医学界は臨死体験を軽視する傾向が強く、非協力的であるが、医師も、臨死体験は存在しないとまで断言してはいない。」そして日本でも’90年代に入り、「社会の高齢化と、脳死に関連した問題への関心がますます高まった結果、」やっとこのテーマを、学問的視点から考察出来る時代になったと言われます。民俗学の大家・柳田国男先生も、20世紀における臨死体験を数多く収集しましたが、この臨死の体験談は、「二千年も前から地中海地方で記録されており、中国では仏教が伝来した五世紀あたりから、日本では平安時代から、」 数多く記録が残されているようです。

「・・・人は必ず死ぬ。人生が有限であるからこそ、与えられた時間と才能をいかに生かすかが、一人一人の課題となるのである。仮に何らかの来世が存在したとしても、この人生、この一日は、一度しかない。したがって、一日一日を誇りに思えるよう、『人間』 として生きなければならない。いまわのきわから戻ってきた臨死体験者に関する研究は、我々にとっても、生きていく上で不可欠な手がかりになるに違いないのである。」 臨死体験研究者の第一人者とされるカール・ベッカー氏のメッセージです。

我々が、“どのように 「死」 に向い合うべきか” そして、“これから残された人生を、如何に生きるべきか” を考えるためにも、是非、今回の講演会においでください。ご来場をお待ち致しております。

平成15年10月   
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