第27回 「にっぽん文明研究所」 代替医療と癒しのセミナー
「代替医療と癒し partT」 のお知らせ
日本の伝統文化と新しい文明を見据え“日本人の霊性”“自然と環境の問題”“宗教のゆくえ”“日本人の礼節”などを始め、時代が求めるさまざまなテーマに取り組み研究会・講座などを企画し各種の活動を行っております 「にっぽん文明研究所」 では、かねてより要望の多い代替医療と癒しを取り上げ、第27回セミナーとして開催致します。
毎日健康で元気に過ごすことが、私たちの幸せの基本的な条件です。怪我や病気になればこれを治し、何か障害があれば健全な身体にしたいと誰もが願うのは当然です。人体を扱う 「医学」 が研究を重ねてもっと身体のメカニズムを解明し、これを応用した 「医療」 に依り病気や障害の無い生活が望まれて来たのも、また当然です。
世界的な傾向として医療の現場は“近代西洋医学”が拠りどころとなり、これが主流となっています。それは近代という時代に入って飛躍的に進化し発展した “科学” に裏付けされた 「医学」 と、そこから導き出された技術の 「医療」とで成り立っております。
しかしその医療とは、悪くなった身体の器官や機能に対しその部位のみに外科的な処置が施され、化学的に合成された薬剤の投与を受けるという治療法でした。そのような対症療法の医療が正しく、正統医療である、と多くの人々が信じ、それなりの恩恵を受けてきました。
この近代西洋医学の、症状を部分的に取り除くことに重点を置いた還元思想の科学的治療方法や、心と身体とを分離した二元論的な思考に、反省が生まれました。それは’60年代頃から顕著に現れ、近代医学の “行き詰まり” “批判” “矛盾” が説かれるようになります。そのような声は、思索の多様化で拡散した精神世界の中から、新しい価値観を求める様々なジャンルでの運動、あるいは “新霊性文化”ともいうべきグローバルに拡がった現象から上がりました。それ迄の、近代医学が捉えていた人体観や健康観について更に “より望ましいもの” が加えられ、“より症病が良くなるため、より健康になるため”の関心は急速に高まっていきます。
そして、『人間が所有している臓器・組織・細胞は、人間の統一性を保つために関わり合い、繋がり合いながら働いている』(藤波襄二氏)ことで、近代医学とは異なった観点からの“人間全体を治療の対象”とするホリスティック医学がアメリカで拡がります。ホリスティック医学は近代西洋医学の問題点を踏まえて登場しますが、従来の西洋医学に加え“近代的な西洋医学以外の医療法”とされるさまざまな「代替医療」・「補完医療」の療法の可能性に門戸を開き、治療効果を高めるための選択肢を広げていきます。それらは先ず、人間が持つ自らを癒す“自然治癒力”或いは“自己治癒力”を、最大限に引き出すことに向けられます。
明治に入るまで日本の医療の主流だった「鍼灸」や 「漢方薬」は東洋医学として永い歴史があっても、近代西洋医学理論の埒外にあり代替医療の範疇とされます。インド伝統の医学理論 「アーユルヴェーダ」、「ヨーガ」、アメリカの整体法 「カイロプラクティック」、骨や関節の歪みを整える 「オステオパシー」、「気功」、「レイキ」、「浄霊(Johrei)」、「アロマテラピー」 を始め各種の心理療法、食事療法など、西洋医学に代る補完医療・代替医療の種類は多岐に亘ります。更にイスラーム圏や様々な国・民族の伝統的な独自の療法が数多く存在します。世界的に補完医療・代替医療への関心が高まるなか、日本の厚生省に相当するアメリカの 「国立衛生研究所(N・I・H)」は、’92年に「代替医療事務局」を創設しました。’98年にはこれを「国立補完・代替医療センター」に格上げさせ、年間百数十億円以上の予算で国をあげ研究に取り組んでいます。日本は漢方薬を保険薬と認定していますが、補完医療・代替医療を医療保険の対象とする欧米と較べ、対応はまだこれからです。
いま、制度を含め“医療問題”は大きな転換期です。“医療”に就いて、今後の方向性を探る今回のテーマに相応しいおふたりの先生を、講師としてお招き致します。東京医科大学名誉教授で「日本ホリスティック医学協会」発足当初から会長を務めておられる医学博士・藤波襄二先生と、「アロマテラピー研究会」を主宰し、アロマテラピストで自然食研究家でもある薬剤師の長谷川記子先生です。皆さまのご参加をお待ちしております。日時・会場等は別紙の通りです。
平成15年2月