第25回 「にっぽん文明研究所」 セミナー
深秋の五十鈴川 「伊勢神宮正式参拝と講演会」 のお知らせ
日毎に秋の深まりを感じます。皆さまにおかれましては ますますご清栄のことと存じます。
日本の伝統文化と新しい文明を見据え、“日本人の霊性”“日本の礼節”などを主なテーマとして研究会・講座などを企画し、各種の活動を行っております 「にっぽん文明研究所」 では第25回セミナーを、神話の世界からいまに続く神々の里・伊勢で開催致します。日本人の精神性を追求する私共研究会のテーマ 「ニッポン スピリチュアルの世界」・part Xです。
今回は、伊勢の神宮・内宮で雅楽と神楽舞を奉納させて頂き正式参拝の後、内宮前に所在する財団法人「修養団」伊勢道場・二階大講堂を会場として講演会を行ないます。この講演会での講師は林田明大(あきお)先生と、中山 靖雄先生のおふたりです。林田先生には 「現代陽明学考」 ― 幕末の志士のエネルギー ・ 陽明学 ― を、中山先生には 「広やかなこころ」 ― 混沌の現代(いま)を生きるために ― を お話しして頂きます。
大勢の皆さんにお出で頂いた前回のセミナー 『考察・古史古伝 partT』 では、考古学・歴史の教科書が書き換えられ、縄文史観も変更を余儀なくされている現実のなかで、偽書とされてきた「古史古伝」の研究がブームになっていることをお伝え致しました。そして現在、もうひとつ静かなブームを呼んでいるのが 「陽明学」 です。明治維新前夜、志士達の底流にあったエネルギーを触発した陽明学が取り上げられることは、いまの時代が社会の変革を促していると言えます。
作家でもある林田先生は 「陽明学研究会」 を主宰し、私共研究会の 《教養と、教派・新教派系神職養成》 “精神(こころ)と作法(かたち)を学ぶ” 『岩笛と古神道斎修会』 講座では、「陽明学」 講師 を担当して頂いております。林田先生の謂われる陽明学は、“日常生活を粗略にしない” “日常生活で自分を律する、自分に厳しく生きる” といった行動・体得と、「知」 とのバランスを取るということで “陽明学左派” と位置づけられます。それは、陽明学の大家と言われる安岡(やすおか)正篤(まさひろ)先生が朱子学から展開された知識・学問にウエイトを置くエリートのために説かれた陽明学と、対立乃至は対極にあるとも言えます。つまり禅学からの陽明学も捉えないと本当の意味で陽明学を理解したとは言えない、更にはその先にある体得には至らない、ということです。
また(財)「修養団」 常務理事・伊勢道場長の中山先生はお席の暖まる間もなく東奔西走、日本全国各地へ出向かれてご講演をされ、多くのひと達に希望と感銘を与えて来られました。中山先生のご講話には 「修養団」創立者・蓮沼門三先生の思想が込められております。蓮沼先生の運動の原点は明治36年(1903)東京府師範学校に入学され、寄宿舎の美化を思い立ち、単身廊下の雑巾掛けをしたことから始まります。ひとのため社会のために汗を流し、愛の心ですべてのひとと親しむ。それは修養により本来人間が持つ、明るく素直で清らかな心 “明魂”に目覚めることだと言われます。
“愛と汗”の精神を説く 「修養団」 の顔として各地をご講話行脚され、大勢のひと達から感激と感謝のオーラを頂いている中山先生とご交誼を得ましたことは、私共の大きな喜びです。何気ない言葉で語られる中山先生のお話には、誰もが願う“幸せの種”と、心を磨き向上させるヒントがあります。
西行が 『 何ごとのおはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる 』・・・ と詠んだ伊勢の神宮。荘厳の森に心を洗われ、林田先生と中山先生のお話で明日への希望と元気を得、こころ豊かな晩秋の一日をお過しください。ご参加をお待ち致します。
尚、この伊勢セミナーには、「中外日報社」 の後援と 「神仙道本庁」 の協賛を頂きました。
平成14年10月